• 日本国内においては、食道に関する病気の中で最も多いのが逆流性食道炎です。
    ですが、実際の治療の現場においては逆流性食道炎で外科的手術にまで及んでしまうような例はそれほど多くありません。
    治療は一般の内科で行われますが、ほとんどの場合は薬物療法と生活習慣の改善という方法によります。
    ですがそれらの方法による治療を2週間程度続けても症状の改善が見られないという場合には、他の症状との合併症が疑われることもあり手術を含めた外科的な治療法が提案されることになります。

    逆流性食道炎そのものを外科手術によって治療をする例はそれほど多くはありませんが、専門的に担当をする病院は全国にいくつかあります。
    逆流性食道炎のための手術方法として現在最も一般的なのが「ニッセン法」と呼ばれるものです。
    ニッセン(Nissen)法は、全身麻酔をしたのちに患者さんのへその上に1ヶ所、上腹部の左右2ヶ所の合計5ヶ所のところに5~12mmくらいの大きさの穴を開けて行います。
    このうち中央のへそ部分の穴から内視鏡(カメラ)を挿入してゆき、執刀医はモニターを見ながら腹腔内の施術を行います。
    腹腔内では、食道の回りに胃を巻きつけていくようにして閉じていく操作をします。
    このとき糸を使って食道の入り口を締めていくのですが、完全に閉めきってしまうと食べたものが胃に入らなくなってしまうので、あらかじめ食道に管を差し込んで大きさを確保しながら胃の締め付けを固定していきます。
    そのあと口からチューブを差し込んで既に胃の中に入っていた内容物を取り除き、手術後約1日そのままチューブを差し込んだ状態を続けます。
    そののち経過をみながら止血を確認して機材を抜いて手術は終了となります。

    逆流性食道炎として外科手術をする場合には、ほとんどの場合逆流性食道炎だけでなく食道裂孔ヘルニアを同時に発症しています。
    そのためニッセン法では上記のような食道と胃の結合部分の締め付けの他、横隔膜から食道を剥がして筋肉をしめつけるヘルニア治療のための施術も行うことが多くなります。
    手術をどこまでの範囲で行うかによって入院期間や術後の処置が異なってきます。
    費用もそれによってかなり変化しますが、一般的な手術の場合にかかる金額相場はだいたい30万円くらいで、健康保険を適用して3割負担となる場合には自己負担分はだいたい9万円くらいとなります。
    ただし逆流性食道炎においては手術内容はケースバイケースなので、もし手術となったときにはしっかりと説明をうけて確認をとっておくようにしましょう。

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